日本女子バスケットボールリーグ
シャンソンvs日本航空、富士通vsJOMO

2005年9月23日 代々木第2体育館にて 一般2000円

05-06シーズンの序盤戦。シャンソンが日本航空に勝ち、富士通がJOMOに快勝した。

シャンソン

22

15

12

18

67

*

JOMO

16

14

14

22

66

日本航空

14

15

11

14

54

*

富士通

28

19

22

26

95

< シャンソン >

富士通からシャンソンに移籍して2年目の女性監督の李さんの元、チーム一丸となっている感じがうかがえるし、きびしさの中にも暖かい雰囲気も感じられ、いいチームになってきていると感じられた。

ディフェンスがすばらしかった。よく動くハーフマンツーマンで、ディフェンスの基礎練習をかなりやっていると感じた。特に、ボールがある所でのスクリーン(ピックアッププレー)に対するディフェンスが徹底していてよかった。そういうプレーに対してはディフェンスは離し気味にすることが多いのだが、シャンソンは逆にアップして、ふたりのディフェンスがボールマンを取り囲むような形を作っていた。左右どちらにもドリブルさせないわよという強いディフェンスであった。

ドリブルインに対するヘルプ、3人目の動き(ヘルプ&ヘルプ、ローテーション)も、素早く行われていて、簡単にドリブルインからのシュートはさせなかった。また、ドリブルインからパスアウトするプレーに対しても、シュートチェックに行くのが素早く、楽に打たせないでいた。24秒に近ければ、2人で外打ちをチェックしにいく場面もあっった。

もちろん、基本の1対1は強く、簡単に抜かれたり、シュートを楽に打たせたりといるプレーはなかった。

そもそも、ディフェンス頑張るぞと言う気迫が強く感じられた。そういうのは、チームとして、よくまとまっていて、いい練習をしている証拠だと思う。李監督の元、素晴らしい練習をしているのだろう。

今日見た4チームの中では、一番ディフェンスがよかったと思った。今後、得点力のある富士通をどのぐらいに押さえてくれるのか、楽しみである。

オフェンスは、スタートの5人の得点が、#0永田19点、#3三木10点、#7相沢14点、#8石川9点、#45渡辺11点、と、バランスのよい理想的な形になった。これも李監督の方針が徹底しているのだと思う。特定の選手にたよるのではなく、ひとりひとりが常に得点しようとする意識を持っているからだと思う。

#23池住は、出場時間17分、得点4点ではあったが、センスいいプレーで、生来有望な選手のように感じられた。

わが神奈川県川崎市期待の#11森本は、6人目として使われ、出場時間11分であった。ディフェンスは頑張っているものの、オフェンスでは、1本もシュートを打つチャンスがなく、またパスミスも少しあって、まだ、早く動き回るオフェンスに対応しきれていない感じがした。

< 富士通 >

シャンソンから富士通に移籍して2年目の中川監督の元、オフェンスシブなチームになってきている。隙があると、どんどんシュートを打ってくる。速攻からもばんばん外打ちしてくる。そして、よく入る。シューディングをたくさんしているのだろうなあ。

3点シュートは36本打って、15本決めた。これだけで、45点分だ。女子は、ボールが中学生と同じになったので、3点シュートがより打ちやすくなった事を、最大限利用しているようだ。

今日は特に、#44佐藤が目立った。2点4本、3点4本決め、計20得点で、チームのポイントゲッターだ。

でも何と言っても、今日のMVPは、JOMOから移籍1年目の#12矢野だ。ほんと相変わらず素晴らしい選手だ。周りを見る力がダントツ、ミドルシュートはうまい、1対1のかけひきがうまい、3点シュートも入る(今日は入らなかった)、パスがうまい、遠くに強いパスができる(オーバーヘッドパスでサイドラインからサイドラインまでパシッと投げられる)、周りがよく見えているので意表をついたパスができる、パスが正確(10m投げて1cmの誤差という感じ)、速攻にも参加する、速攻のプレーが的確、ボール運びにも必要なら参加する、ほんとすごい選手だ。彼女からのナイスパスで得点したケースがかなりある。彼女自身の得点は10点と多くないが、要所要所きちっと決めてくる。シャンソンの早いパス回しのオフェンスのキーマンは矢野のように思う。サッカーの中田選手のような選手だ。

この試合のコメントが、いろいろなサイトや雑誌に今後掲載されるだろう。矢野の事が載っていない文章にあったら、バスケを見る目がない証拠だと思う。

< JOMO >

駒不足という感じだ。#7紺野13点、#6内海(監督の娘さん)17点と得点しているが、チームとしてはあまりシュートが入らないなあ、落ちちゃうなあという感じだった。富士通のディフェンスも悪くないので、無理したシュートが多くなってしまうのだろうが。

#31大神は、ほんと速い!しかもそのスピードからジャンプシュートが打てる。その脚力がすごい。セットオフェンスになると、ポイントガードのようで、コートの上にいる事が多く、パス回しだけになっていて、少し残念。

わが神奈川県期待の星、#4立川は、けがあがりなのだろうか、出場時間12分であった。しかし、出ると、やはり大神と並ぶスピードで走り回っていて、すごい選手だ。途中、シュート後、ころんで、腰を強打したようで、引っ込んでしまって残念だった。

*< 応援団にお願い >*

機械音による応援をやめて下さい。うるさいです。ドリブルの音、靴の音、シュートの時の音、選手同士の声、ベンチからの声、観客の応援、ためいき、など、全く聞こえません。音を出し続けるのが応援だというのは、大きな間違いです。今日の富士通vsJOMO戦では、富士通のオフェンスの時は、全く機械音の応援がありませんでした。最初は、静かだなと思いましたが、すぐ、バスケの試合らしい音や声が聞こえ出しました。そしてそれが、とても、いいのです。盛り上がるのです。観客席からの、応援の声、いいプレーに対する「すごーい」というつぶやき、惜しいシュートがはずれた時のため息などが、よーく聞こえました。それこそ、生で見ている醍醐味のひとつ。さらに言えば、カシャカシャという音もなくなれば、もっと、選手の声やベンチの声、ドリブルの音、キャッチングの音などが、聞こえるはずで、もっと楽しくなると思います。

逆に、今は、機械音の応援に汚染されて、本当の応援がなくなってきています。せっかく、選手が闘志を見せ、ルーズボールに飛び込んでいっても、だれも声を出すわけでなく、拍手をするわけでなく、シーンとしてました。そういう時こそ、スタンディングオベーションじゃないかなあ。すっごいいいパスがあっても、シーン。「おお」という声も聞こえないし、拍手もないし…。

ラグビーはその点、とても素晴らしい。機械音の応援はいっさいなし。選手の声がよく聞こえて来る。反対側の遠い席の応援も、よく聞こえる。そして時に、ナイスな応援があると、会場中が笑顔に包まれる。キックの瞬間は、会場中がシーンとなる。いいプレーがあると、会場中が「おおー」という歓声に包まれる。1万人ぐらいの人間が、いっせいにひとつのプレーに対して賞賛の声をあげる。これが、応援だと思う。まして、相手のキックに対して。ブーイングをするなんてない。イギリスのスポーツ文化の高さがよく表れていると思う。

そういう事が、過去のバスケ界もあった。代々木の会場にいる何千人かの人が、いっせいに、拍手したり、歓声をあげたり、ナイスな応援に笑顔に包まれたりした。それが、生で見る醍醐味だと思う。今の機械音による応援は、テレビゲームを見ているようで、ほんといやだ。生で見ている気がしなくなる。また代々木に来ようと思えなくなる。